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本田技研が低公害エンジンCVCCを発表
■2007.10.11

1972年 10月11日 本田技研工業が低公害エンジンCVCCを発表

CVCC(シーブイシーシー、Compound Vortex Controlled Combustion)とは、1972年に発表した本田技研工業の低公害エンジン。複合渦流調整燃焼方式の略称。

CVCCは、リーンバーン(希薄燃焼)させる事で排気ガス中の有害物質を少なくする技術。
混合気をリーン(希薄)にしていくと、排気ガス中の有害物質を低減出来るが逆に失火しやすくなり、生ガスによる有害物質が増えてしまう。
そこで、副燃焼室、専用の吸気バルブ、専用のインテークマニホールドと専用のキャブレターとを持ち、副燃焼室に通常よりリッチ(濃い)な混合気を導入し、プラグで確実に着火させトーチ孔からの燃焼火炎で、主燃焼室のリーン混合気を燃焼させる、これにより排気ガスの有害物質が低減される。

排気ガス対策の種類としては、エンジン本体の改良で排気ガスを少なくする技術を前処理に属し、排気ガスを触媒などで低減する技術を後処理と呼ばれている。
これは当時、酸化触媒ではエアーポンプやリードバルブによる酸素の供給が必要だったり、経年変化により処理能力が落ちるため、内部のペレットを定期的に交換が必要など課題が多かったため、前処理を選択した。
当初は触媒を使用しなかったので、有鉛ガソリンでも走行可能だったといわれている。

当時世界一厳しく、パスすることは不可能とまで言われた米国のマスキー法という排気ガス規制法(70年12月発効)の規制値を、最初にクリアしたエンジンである。
その功績により「CIVIC CVCC」はSAE(米国自動車技術者協会)の月刊機関誌(AUTOMOTIVE ENGINEERING)上で20世紀優秀技術車(Best Engineered Car)の1970年代優秀技術車に選ばれた。

社団法人自動車技術会の「日本の自動車技術180選」の「ガソリンエンジン」部門で、「マスキー法を後処理(触媒等)無しでクリアできる最初のエンジンとして米環境保護庁(EPA)より認められた複合渦流調速燃料方式」として選出されている。

2007年に、日本機械学会が創立110年を記念し制定した機械遺産に、「日本の排出ガス低減技術を世界のトップに引上げた歴史的な機械」として認定されている。

CVCCの問題点は、燃焼室形状が複雑で燃焼室表面積が大きく熱損失が起こり出力の低下につながったり、専用のバルブ、カム、ロッカーアーム、キャブレターなど構造が複雑になる等であった。
その後、触媒技術の進歩によりエンジン本体での対応がなくても、排気ガス浄化が可能になり、ホンダからCVCCの技術を導入し研究や試験的発売もしていたメーカーは採用を止め、世界的な流れには成りえなかった。長く採用していたホンダ自体も、CVCCの採用を止めていった。