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免疫反応の中枢を担うリンパ球のT細胞のうち、細菌などの外敵やがん細胞への攻撃など本来の働きを失った集団のあることが、京都大医学研究科の湊長博教授(免疫学)、元生命科学研究科大学院生の嶋谷憲一郎さんらの研究で分かった。加齢に伴って数が増えることから、免疫の「老化」にかかわっているのではないかという。米科学アカデミー紀要で8日発表した。
■排除すれば回復期待も
年をとると免疫反応が衰え、ワクチンの効果が薄れたり、過剰な炎症反応が出るようになることが知られているが、その原因はよく分かっていない。
湊教授らは、T細胞の表面にある膜タンパク質で、外部から情報を受け取って免疫反応を制御しているPD−1について、成長に伴う変化をマウスで調べた。
マウスが生まれた当初はT細胞にPD−1はほとんどないが、成長に伴って増加し、人で75歳にあたる20カ月目には約6割に出現していた。
PD−1が出現したPD−1陽性T細胞は、外敵を排除するT細胞本来の働きを失うだけでなく、余計な生理活性物質を出して炎症を引き起こしたり、がんの増殖や転移を促すタンパク質を大量に作っていた。白血病が発症しても、PD−1出現が急増した。
湊教授は「PD−1が出現しないT細胞は、加齢したマウスでも十分な機能を持っていた。PD−1陽性細胞を排除すれば、免疫機能の回復につながるのではないか」としている。
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